てつこてつ

チェルノブイリのてつこてつのレビュー・感想・評価

チェルノブイリ(2019年製作のドラマ)
4.5
1986年に起きたチェルノブイリ原発事故の真相に迫る、さすが、HBOとSKY TVというアメリカとヨーロッパの二大ケーブルが共同製作しただけある重厚な作品。全5話なので一気見。

ゴルバチョフ政権下の東西冷戦時代の旧ソ連ならではの(プーチンのウクライナ侵攻によって、今もあの時代に帰り戻ろうかという怖さよ!)、隠蔽、投獄、KGBによる脅迫などリアルに描かれる。

ロケ地もウクライナ辺りなのか、いかにも旧東欧の四角い建物ばかりが登場したりと現実味溢れる。

日本でも東海村JCO臨海事故で、初めて被爆の恐怖を知った方も多いと思うが、本作で描かれるDNAを破壊された被爆者が次々と命を落としていく様や直接被爆者に接触した者が辿る悲劇なども生々しい。

実力派俳優数名だけで全5話を引っ張る脚本も素晴らしく丁寧。

最終話のエンディングに作品に登場した実在したキャラクターたちがその後に辿った人生を写真と共に紹介されていく流れでは厳粛な気持ちになること必至。
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