薦めらて視聴。率直に、海外ドラマで久しぶりに傑作に出会えた。
よく作り込み、事実や事件に翻弄された人々をよく描いていて、個人的には博士と副首相の戦友意識に心を動かされた。
よく、福島と比較されるが、福島に比してあまりにもヒューマンエラー的な側面が大きく、なんとも言えない絶望感が私たちを悲劇の効果たるカタルシスへ誘っていく。
また、社会主義国家ソヴィエト連邦の有り様もよく描けており、西洋人の主観はあれど、歴史としてソヴィエトを知ることができる作品ともいえる。
しかし、作中の社会主義国家における、空気は日本の世間的な要素とパラレルなものであり、私たちが共感でき、ある種の虚しさも感じてしまう。事件から半世紀近く過ぎているにもかかわらず、共感できてしまう、社会に属している自分たちに。我々に博士のような、フィクションだから、より青臭く描けた女教授と同じ振る舞いを自分たちはできるのだろうかとも、考えてしまう。