とんちゃん

チェルノブイリのとんちゃんのレビュー・感想・評価

チェルノブイリ(2019年製作のドラマ)
4.8
前から見たかったHBO制作ドラマ

1986年4月チェルノブイリ原発が爆発事故が起きる。状況把握と真相究明の為にゴルバチョフが直に指名したのは副議長ボリス(ステランスカルスガルド)と科学者レガソフ(ジャレッドハリス)

二人が現場に着くと炉心が爆発した状態と到底あり得ない事を目の当たりにする。その放射線量は15,000レントゲン。
広島級が毎時2個投下されているのと同じ状況。24時間で48個投下されたのと同じ。
一方チェルノブイリから400km離れた研究所で科学者ホミュック(エミリーワトソン)が高い放射線を感知。異常に気づいた彼女はチェルノブイリに向かう。
そこで彼女はボリスとレガソフと共に真相究明に乗り出す。

事故ものパニックもので見られる、正義の押し売り的メロドラマなくさい演出が無いのが良かった。
劇伴や音楽が控えめでその静けさが返って余計に不気味さが増した感じ。

非を認めれば責任を問われる、罪人になる。その為に他へ責任を転嫁するし嘘をつく。個人レベルでもなく国家が嘘をつく、威信にかけても嘘をつく。
当時ソ連国内における秘密主義という足枷がこの事故の被害を大きくさせた一因でもあった。
この事故での反省からグラスノスチ(情報公開)に発展する


消火活動で被曝した消防員がだんだんと誰なのか判らない程に肌が爛れていく様は見ていられれなかった。。。

主演ジャレッドハリスは「フリンジ」の頃からお気に入りの役者さん。他に「マッドメン 」や最近では「ザ・クラウン」のジョージ6世役も良かった。
ステランスカルスガルドのソ連高官役がまた名演。冷徹な鋭い眼光がたまらなく好き。エミリーワトソンとは「奇跡の海」以来23年振りの共演。この二人が並んでいるだけで何故か嬉しい。

ゴルバチョフ役が似てないんだけど、頭のアザがワザとらしくて笑えた。



















死の橋と呼ばれる橋は有るけれども、そこに見学した全員死亡したなどは都市伝説で実際には無いらしい。