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フラーハウス シーズン5のcrispのレビュー・感想・評価

フラーハウス シーズン5(2019年製作のドラマ)
5.0
ああ、見終わってしまったなあ。
最初は「フルハウスの続編ね」ぐらいの軽い気持ちで見始めたのに、途中から見てると落ち着くようになり、見ないと寂しい気持ちになり。

最終回のみんなと同じような気持ちになった。
キャスト達自身も撮影が終わることに達成感や寂しさ、どんな気持ちかはわからないけれど、あの涙にはいろんな気持ちが入っているんだろうなと見てて思った。

世界をどんどん広げていくことも楽しいけど、こうやって元々ある人間関係、友人・家族と縁を深めていくのも素敵だなと思った。
フィクションではあるけれども、素敵だなと思うことはいっぱいあった。

昔に比べ、人間が一日で移動できる距離も増えたし、一日に知れる情報も増えた。
世界や可能性、選択肢はどんどん増えている。
それは素晴らしいことだけど、同時に、迷うことも増えたように思う。

そんな時代に見るこのドラマは、自分の幼少期の交友範囲、人間関係の量を思い出させてくれて、それが落ち着くんだろなと思った。
大人になるにつれて知り合いも増えるし、他県に出たり、海外に行ったり、どんどん世界も人間関係も広がっていく。
でも子どもの頃は、小中学校まではメンバーほぼ同じだし、中には幼稚園から一緒の人もいるし、家族もいるし。
そういう決まった場所、決まった人間と過ごすことは、嫌なとこもあるけれど、制限があることが、どこか安心感も得られていたように感じる。

高校、大学、社会人となって、自由・自分で選択できることはどんどん増えていく。でもそれがどこか、寂しさ、切なさを感じる。
...という何とも難しい相反する人間の心。

フラーハウス、シットコム、の
「決まった家」「いつものメンバー」という、ある意味で制限された空間。だからこそ感じられるものがあるのだ、ということを思い出させてくれた。

楽しかったです、ありがとうございました
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