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ロング・ロード・ホーム シーズン1のmomonomamaのレビュー・感想・評価

4.5
2017年 アメリカ 
マイケル・ケリー、ジェイソン・リッター、サラ・ウェイン・キャリーズ

日本ではあまり報道されていなかったと思われるイラクの「ブラックサンデー」事件のノンフィクションを原作に作られたナショジオのドラマ。

ブラックサンデー事件とは2013年のアメリカによるイラク進攻があり、その後すぐにフセインが倒れ、「イラクを民主主義国家にするんだ」と息巻いた西諸国が戦闘でぼろぼろになったイラクの町を復興しようと復興隊が入った安全とされる地域でゲリラ攻撃を受けた事件(ざっくりすぎる?)
2014年4月4日の話。
この事件以降、ファルージャの戦闘など泥沼のイラク戦争へと発展したらしい。
実際、このドラマで描かれている19名の小隊救出のために8名が殉職し、60名が負傷したんだけどその後とんでもない数の死傷者数になっていく。

このブラックサンデー事件をナショジオが本気出して作ったドラマ(笑
ナショジオみたいなところが(どんなとこや)本気出してお金かけてリアリティ満載なドラマ作ったりしたら日本のドラマなんてちゃっちすぎて観てられませんね(笑
ナショジオと言えば「ザ・ステイト」を思い出しますが、たぶん、こっちの方が先なのかな?どっちが先かわかんないけどどちらもリアリティあります。
実際、ドラマBOBのように無名の俳優さんが多くリアリティ満載でおまけに実話ベースなんですから迫力半端ない。

全8話で1話ずつそれぞれの登場人物をフューチャーし、出征前と今の戦闘シーンとを描くことによってストーリー展開しています。
なのでドキュメンタリーっぽいけどドラマ性もある。

サドルシティってところはイラクの中では最も安全な場所だからってみんな派遣されて下水の工事とかしてたのにいきなり襲撃されて、そこからは戦闘シーンだらけ。
安全地帯に派遣されるんだからむき出しのトラックに乗ってるし、助けに行く部隊もまぁまぁ軽装備。
なんだか、小泉さんの時代のイラク派遣された自衛隊を思い出し、サマワはどうやったんや?って思ってしまう。

基本、戦闘シーン救出作戦シーンが多く、手に汗握る展開なんだけど派兵前の様子やアメリカに残った家族たちのつながり(いまどき、家族会で嫁が嫁の務めを果たすて凄いね)そしてPTSDなんかも描かれていて、見ごたえありでした。
大隊長ボエスキー(マイケル・ケリー)の妻役、家族会を仕切ってたのがプリズンブレイクのサラ(サラ・ウェイン・キャリーズ)
あとは多少名のある人いるんだろうけど、基本知らない人ばっかりでした。

久しぶりにハラハラするドラマだった。

(2019年視聴)
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