故ラチェットスタンク

今際の国のアリスの故ラチェットスタンクのレビュー・感想・評価

今際の国のアリス(2020年製作のドラマ)
3.3
原作未読野郎の感想

「キングダム」「いぬやしき」「デスノート」(失敗作のやつ)「ブリーチ」「GANTZ」そして「アイ・アム・ア・ヒーロー」を撮った監督が贈る………オーケー…嫌な予感しかしないぞ?

Netflixを迎え世界向けの作品を制作だ。つまりは配信した192ヵ国の登録者の人々に日本のドラマのレベルを知らしめたってことだ…
良くも悪くも。
こんぐらじゅれーしょん。

ビックバジェットに今を生きる若手俳優の起用、比較的料理しやすそうなデスゲーム系を選び、そしてドラマという映像ジャンルの貢献により、あるゆる予想を覆し、本作の出来は……そこそこだった。

いやーほら良いには良いんだよ?でもほら最高!って訳じゃないじゃん?

画面に戻ってイカれた世界のキャラたちに出会おう!
コスプレみたいな雰囲気の衣装と大袈裟な演技をする奴は大体原作に絡んでたメインキャラなのが分かるぞ。
主人公アリスに扮するは山崎賢人、本作で彼が披露するものといえば鼻汁演技に、打ちのめされ横たわる姿、拘束され、ボコボコにされ、ボコボコにされ、さらにボコボコにされるぞ!まさかの好演に、見た人全員がこう言わざるおえない「え、何で普段からこういう演技させてもらえないの?」

彼の他にも沢山のキャラが登場するが、どのキャラもある程度作り上げられており作品の中に登場人物として存在できている。終盤に連れて脇役を突然掘り下げる辺りは何だかしっくりこなかったが…
結構大袈裟で微妙なとこもあったりするけど、日本の大衆向け作品でこのレベルだぞ?マシな方だよ。
セットとCGに目を見張れ!大量の製作費と佐藤信介が手を振るい、遂に邦ドラマで無人の渋谷を実写で映すという事をそこまでの違和感なく成功させたのだ。

一つ一つのゲームの消化不良感や描き方不足な感じは何となく否めない。展開の地味さみたいなものもやっぱあったり…キャラはそこそこ良いとは言ったがどうでも良いと感じるストーリーラインも多かった。
そして、目を瞑るのも苦しいこれらの疑問

殴られてアイディアが出てくる?チープなミステリーのやる事じゃね?
何で大量のゲーム参加者がいるのに全然渋谷内で会わないの?
食料とか保管されてるとこ結構多いと思うんだけど何で狩りしないといけないぐらい食料に困ってんの?何もないならその描写いる気がするんだけど
レーザーは何に反応すんの?生体内に埋め込まれてるもの?じゃあ何でブレスレットの身代わりでレーザー起動してるか確認できんの?
で、もしそれが他の場面でも同様なら一番最初のゲームは無駄な謎解きとかせずに服とか身代わりにして正しいドア見つければ良くない?
武闘派とそれ以外で分かれてるつっても明らかに武器持たせんのは危なくない?


しかし日本の作品としてはあらゆる想定を覆してオススメはできる成功作であり良いサプライズと言えるだろう。
1話以降でクオリティは二段階ぐらい下がった気がするが何だかんだいいつつ大体1日で見終わった。つまり面白い作品って事ー!