Larx0517

シェトランド シーズン3のLarx0517のレビュー・感想・評価

シェトランド シーズン3(2018年製作のドラマ)
3.9
事件は海を越えて、「海外」にまで飛び火する。

1994年に解決したはずの事件の再捜査。
(イギリスに時効制度はない)

「スコットランドでは同一の犯罪で再度裁ける」

アメリカの「二重処罰」(同一の犯罪で二度有罪にはならない)はない。
(日本は憲法第39条で保障されている)

色々変化や、変化の兆しがあったシーズン2。
ほぼすべてが元の鞘に収まった状態で始まるシーズン3。

個人的にトッシュが島にとどまってくれてうれしい。

「私はうれしいよ」

ジミーも喜んでいる。
しかし以前のトッシュに「戻った」訳ではない。

「まだ不眠症か?」
「この仕事は人をどう判断するかが問われる
誰を信用し 信頼するのか」

捜査は、ノルウェー、ベルゲンへ。

シーズン1の「シェットランドバス」でも、言及されたベルゲン。
トッシュやペレスが搭乗したであろう、シェットランド(サンバラ空港)とベルゲン間の直通航空便がある。
所要時間:約1時間15分。
直線距離:約360km
(日本だと東京から京都程度)

捜査線上に浮上する団体。

“ノルウェー防衛同盟 NDA(Norwegian Defence League)”

「”2011年のテロ事件”と同じ」

2011年7月22日。
「ノルウェー連続テロ事件」
死亡者77人、負傷者100人以上。

「アンネシュ・ブレイビクは卑怯者ではなく英雄だ」

テロ犯人アンネシュ・ブレイビクは、この団体の一員の白人だった。

「だが実は私の血はすでに薄められている
名前で分かるだろう」
「そうか ペレス」

“ペレス Perez”はスペイン系姓。

事件は二転三転する。

ラストのトッシュの台詞が重い。
彼女の「痛み」を知る者には、ことさら。

「あなたは酷な扱いを受けた
自分の心を恐れや怒りや恨みに支配させないでほしい」

「彼」が最期に聞いた言葉がこれで良かった。

ラスト、涙が少し出た。
哀しみでも、感動でもない。
人生の機微に触れて、魂が共鳴したから。


シーズン4まで見たが、今シーズンがベストシーズン。
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