万人向けファンタジー志向の映画版と、対照的で原作に忠実なダークファンタジーのドラマ版。
「シン・ライラの冒険」とも言うべき本作は、BBC/HBO合作による妥協無きキリスト教批判や多人種の英国人俳優、トム・フーパー監督他豪華な制作陣が目を引く。
高額な予算を潤沢に投入出来るストリーミング最盛時代の特色を存分に発揮した作りや、英国特有の公共放送における自由度の高さが異色のマッチ。
第二章の主人公ウィル登場、やや中弛みに感じる尺の長さはあるものの、キャストの好演と高クオリティの脚本は劇場版を遙かに上回る。
次シーズンで重要な鍵を握るある人物を演じるアンドリュー・スコットの登場には、モリアーティやCといった今までの役柄とは一味違った一面を感じられて良い。