ねまる

ダーク・マテリアルズ/黄金の羅針盤Ⅲのねまるのレビュー・感想・評価

4.6
シーズン2で撮影時間がなかったために撮れなかったジェームズ・マカヴォイのシーン。
2の時はショックだったけど、その分シーズン3でのアスリエル・ベラクアの出番が主人公並みにあるので有難い。

特別な力を持つと言われる娘ライラ・ベラクアに対し、母であるマリサ・コールターが何を思い何をするか、父であるアスリエル・ベラクアが何を思い何をするか。
口が達者で正当化しながら間違ったことをしてしまう母と、信念を押し通すことでしか娘への思いが報われないと思ってる父の想いがなんかもう苦し過ぎて、
ライラ自身の視点からしたらどちらも邪魔なのだけど、本心ではどう思ってるかルース・ウィルソンとジェイムズ・マカヴォイの2人の秀逸演技で伝わりまくってしまう私はどうしたら良い。
ライラが死んだと伝えられた時、口ではそんなことよりと言いながら気がつくと口角が下がっちゃうアスリエル。速攻イオレクんとこ飛んでって、ライラ・シルバータンと口にする時の感情は??生きてると知って超嬉しそうなのもなんだかもう。
最後の最後までアスリエルとマーサにばかり夢中になってしまったよ。
高貴なるステラマリアと、マーサの自虐といえる猿も良し、それをいえばパンダライモンも良くてダイモンたちが1人のキャラクターとして素敵だったのよ。


気持ちしか書いてないので、ネタバレというにはアレですが、観る予定の方はお気をつけください。


それに比べてライラとウィルの話がなかなか進まない上に遠回りで身近でないものか続くので、なぜかそちらが休息ポイントになる。
ただし、そこから信仰と死というテーマにまで飛躍するとは思わず完全に一本取られた。マジステリアムとかオーソリティとかなんじゃらほいSFだったのに、信仰という名の支配と、支配から自由になるための戦いになっていくわけ!
まさか物理的に"神"を引き摺り落とすとはね。
お陰でジョパリとリーにも会えたラッキーもあるしね。リンが出ることは知っていたけど、アンスコにも会えると思わずとっても嬉しかったですね。

展開としてのクライマックスは7話のクラウテッドマウンテンだけど、絶対に必要だった8話。
両親へ対してのライラの気持ちを、ライラの言葉で聞けたのが嬉しかったし、エンディングも美しかった。

やっぱり私このシリーズ好きですね。
本当に好きでした。
ねまる

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