takanoひねもすのたり

恐怖の劇場のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

恐怖の劇場(2019年製作のドラマ)
3.3
台湾版『世にも奇妙な物語』かな……恐怖というより、ちょっとブラックで不思議な話な短編集、1話30分未満、全7話。

①ひき逃げ
台湾版『ハッピー・デス・デイ』的な。
呑んだら乗るな。

②染みのない部屋
海辺の高級リゾートマンション。
部屋を「真っ白に保つ」ことが第一条件。
ある日、壁に真っ黒い黴らしきものが。
やがてそれは彼女を追い詰めてゆくという話。

近未来的な設定で、清潔真っ白な部屋との対比に、腐った食べ物や湧いた虫、真っ黒い黴などの絵面が印象的。

潔癖症であるがゆえ、いくつかの隠喩かと思うけれど明確な回答はなく。

③トラ
奔放な妻に頭が上がらない旦那。どうやらインポらしくそれを気にして浮気されても怒れない……が、ある時点で歪んだ計画を思い付く。

奥さんが欲求不満なんでしょうね、もろもろ。
それ分かってるので旦那も言いなりになるしか無いのですが、旦那のヘタレっぷりが 笑

トラ(妻)ならトラに……。
おい!そこの動物園のセキュリティどうなってんの……笑

④ペット飼育禁止
酒乱の母親を、それでも慕う子供心。
必死で思いついた「ネコ砂」
こういう話はつらい。

よくよく考えたらアパートの上下で貧困、家庭環境の格差を比較させてる。

⑤終点:楽園
シニア世代の夫婦が関係修復のため記念日に山にキャンプへ。
しかし妻はマイペース、夫のサプライズはダダ滑り。
そこで妻が予約したという奇妙なホテルへ宿泊することに。

「フォーエバー、ヤング!」

肉体を若返らせて、ここは気持ちも若返りましょう!てな話だけど、勿論裏もあり。
まあ最終的に夫婦関係の見つめ直しになったのだから良いのでは。

しかし、核関連を使ったらしいサプリを飲んだ内臓って役にたた……ゲホゲホ。

⑥ログイントラブル
人気インスタグラマーのなりすまし垢がとんだ目に。

成りすますことにメリットを見い出せないタイプなので、ヒロインの気持ちがよくわからん。
寧ろ、ブチ切れた男のほうに気持ちが 笑

⑦トンネル
刹那的な関係、偶然だけど必然的な巡り会い。
一過性でも発火したてでも継続することは無いと分かっていても、利用されてるだけだと分かっても、いっときの安らぎと体温を求めることだってある。

こういう男性、フィクションだけだと分かっていても、優しいなと思う。

最後の短編が好きなので監督と脚本家をメモ。
監督は、Y.C.Tom Lee 脚本はYaosheng Chang