ばんがど

青天を衝けのばんがどのレビュー・感想・評価

青天を衝け(2021年製作のドラマ)
4.7
間違いなくこの20年の大河ドラマで最高傑作。
個人的には秀吉に次ぐオールタイムベスト。
この20年、三英傑や維新志士のMary Sueのような作品が続き、本能寺の変と龍馬暗殺ばかり繰り返されもう大河ドラマも限界かな?と思っていました。が、しかし!この作品は別格でした。
毎回「ちょっと盛ったやろ!」っと調べてみると史実に裏付けられたことばかりで、いかに今の日本社会が渋沢栄一の手の上で転がされているかということに気付かされ驚かされた。やはり主人公は偉人じゃないとダメなんだよなと再認識。最初はなぜ家康が出てくるんだ?と思ったが、100年以上続く国家観を持っていた日本人繋がりということで納得した。そして、もう一人の主人公徳川慶喜から「なぜ日本人は太平洋戦争という史上最大の失敗へ突き進んでしまったのか?」というテーマに繋げる後半の怒涛の展開は震えた。
彼ら二人のメインテーマに加えて、震災、感染症、移民問題など史実で現代を語り切った大森美香の脚本は終始見事だった。
コロナ禍、東京五輪、総選挙など数々の外乱のせいで1年間キッチリ使えず後半少し駆け足になってしまったことだけが本当に悔やまれる。
総集編ではなく番外編やディレクターズカット版を望む。
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