おやすみ、また向こう岸での菩薩のレビュー・感想・評価

非の打ち所皆無。言うなれば村田沙耶香的主題をかなり現実的な目線で作品に落とし込んでいる…と思ったらその先のドライブ感が流石の天才、ペドロ・コスタが始まったかと思った。台詞回しから構図まで何をとっても一切の不安が無い、巨匠の貫禄。主演二人の衣装も抜群に可愛いし（場面ごとで二人は常に同じ系統の服を着ている？）、生まれながらに不平等である男と女と言う生き物の間にある残酷な現実を力業でねじ伏せている。日本映画の未来は明るい…。