とぅん

モダン・ラブ シーズン2のとぅんのネタバレレビュー・内容・結末

モダン・ラブ シーズン2(2021年製作のドラマ)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

NYタイムズに寄稿されたストーリーをベースに、音楽映画の名匠ジョン・カーニーが監督したアンソロジー第2弾。


(1話)
このシリーズは1話目が気合い入りまくってるよな。
維持費の高いスポーツカーを売ろうとしている女性の話ってだけかと思いきや、このスポーツカーが亡くなった前の旦那との思い出の品だとわかる一連の回想シーンで涙が出た。
そして、その後に微妙にうまくいってなさそうだった今の旦那にスポーツカーと前の旦那の話をした後の、今の旦那のセリフがあまりにも優し過ぎて、これまた涙出た。
売ろうとしたスポーツカーを今の旦那が取り戻して、娘と前の旦那の面影を乗せて、霧のかかる道を走るラストシーンでやっぱり涙出た。
思い出を捨てずに胸にしまっておきながらも、先の見えない道を走っていく。人生だなぁ•••。
最後まで観たけど、この話が1番出来が良かった気がする。


(2話)
概日リズム睡眠障害で夜中しか起きられない女性と、教師をやってる男性の恋愛模様。
なかなか乗り越えるのが大変だよなぁと思ったけど、それでも何とかして一緒にいようってラスト。これも実話かぁ。


(3話)
ルーシー・ボイントンとキット・ハリントン共演。
列車の中で出会った男女が意気投合するも、あえて連絡先を交換せずに、2週間後の同じ駅で待ち合わせようと約束する話。
それぞれ女性側は母親、男性側は兄の元を訪れるのだけど、それぞれ考え方が違って面白いし、「見知らぬ乗客」じゃなくて「ビフォア・サンセット」とか、女性が中世を研究してるってことを兄貴が「ゲーム・オブ・スローンズ」だと言った後のキット・ハリントンとか、他作品ネタが良かったな。


(4話)
子どもの頃に出会ったクラスメイトに、一方的に想いを寄せ続けながらも、「俺たち友達」っていうスタンスのままでいる彼にやきもきする主人公の話。
彼女がスタンダップコメディアンとして有名になって、彼と再会する。
主人公のモヤモヤを感じながら観ていたので、何とも複雑な気持ちに。こいつ何なのっていう。


(5話)
同級生の女子が気になる主人公が、自分は同性愛者なのかってネットのテストをやりながらモヤモヤして過ごす話。
お泊まり会で遂にキスしちゃった主人公だったが、先生に「彼女は知らない人です」と言ってしまったことで、距離が生まれてしまう。
彼女と近づけたキッカケが日本のアニメというのがなかなか刺さるな。
最後は彼女の家に行って、謝るっていう幕切れ。なかなかあっさりしてる。


(6話)
退役軍人の主人公は、とあるパーティーで自分の妻が不倫していることを、不倫相手の妻から告げられて別れることになり、カウンセリングを受けた主人公は、不倫相手の妻と待合室で再会して、彼女とデートするようになる、って話。
彼女と良い感じになった時に、彼女の子どもが入院したことをキッカケに、彼女がヨリを戻すのではと思った主人公が身を引くことを決意する流れで、ちょっとモヤっとしたところにあの爽やかなラスト。
主人公が人生の計画に縛られていたのを一つずつ脱ぎ捨てていく演出はなかなか良かったな。


(7話)
昔に一夜を共にしたけど、父親が倒れたって連絡を受けてから、何となく会うことがなかった2人の男性が、しばらく経ってからNYの路地でたまたますれ違ったことで、あの夜の事をお互いに思い出すって話。
これ、実際に流れた時間は多分2~3分の話なんだけど、これだけ膨らませるのはこのシリーズらしいなという見せ方だし、実際にあったらこういう風になるのかな。
2人の別れ方がそれぞれの回想でちょっと言ってることが違うのがリアルだなと思った。

(8話)
離婚して別々に暮らしていた2人。
ヨリを戻すことになるのだけど、奥さんの方に乳がんが見つかって、2人がまたプロポーズするところまでいく話。
再婚するカップルの感じってこんな風なのかなっていう。
シーズン1は最終話がそれまでの登場人物が出てくる作りだったので、これも同じかなと最初は思っちゃった。
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