このレビューはネタバレを含みます
がん専門の医療ドラマだったけど、結局のところ女医二人の友情ドラマで、しかもみんな"いい人"で終わった。
それはそれでいいんだけど、そもそもスタートがけっこう重かったし、これは大バトルに発展しそうな気配があったから、ちょっと拍子抜け。
だって、恩田心(松下奈緒)の夫(中村俊介)が事故で意識不明になってたから。
その原因は執刀した梶山薫(木村佳乃)の医療ミスだったということで、これは憎しみの上に成り立つ二人の女医のバチバチドラマかと想像してたんだよねー。
で、その真相を追うジャーナリストの関河隆一(三浦翔平)がいて、世間にこの事実を公表して正義の鉄槌を下す流れかと思ったら、、、まったく違う展開w
医療ミスの真相はいっしょに執刀していた須藤進(田辺誠一)の不注意だったし、関河も悪い顔を見せながらも実際はそんなことなかったし、このくだりはおんころ先生と梶山先生の2人の関係性を強めるイベントのひとつでしかなかった。
むしろ、このドラマの本質はいまだ完治が難しいがんと、それに向き合っていく患者の生き方を最大限に尊重する心温まるドラマだったんだよ。
中でも高畑淳子の演技がとんでもなく素晴らしくて。。。
がんだからって何よ、あたしは好きなことやるわっていう芯の強い人でありながらも、最後は弱々しくセリフを吐くところが泣けた。。。
がん患者の治療やケアに奔走しながらも、上記の件で一時は仲違いしそうになったおんころ先生と梶山先生も信頼関係を築いていったところで、、、終盤は梶山先生に昔のがんの再発が見つかって絶望に打ちひしがれるというまさかの展開。
最終回は綺麗に終わってそれはそれでよかったのだけど、、、スタートがあれだからねぇ。。。
物語の始まり方と終わり方にだいぶ差がある。
回を追うごとに雰囲気が穏やかになっていくという、人間の人生を表しているかのような流れは、個人的にちょっーっと物足りない感じはあったかな。