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ハムラアキラ〜世界で最も不運な探偵〜のkuronoriのレビュー・感想・評価

4.0
観ました。

もともとがハードボイルドファンの私としては、ここまでちゃんとしたハードボイルドだとは思わずに観て、意外なほどいけている内容にびっくり。
不勉強にも、葉村晶シリーズのことは全く無知でした。申し訳無い。

シシド・カフカさんのハムラアキラは、どこかに松田優作を彷彿とさせるところがあるのですが、松田優作も、映画「ロング・グッドバイ」のエリオット・グールド版のフィリップ・マーロウを参考にしてるわけで、たどっていけば正統派ハードボイルドに繫がっていることになるのですね。

ハムラアキラがあんまり良かったので、原作の葉村晶を発表順に読んでいます。
女性探偵ではビクよりもキンジー派の私は、「アリバイのA」からはじまるキンジー・ミルホーンシリーズを愛読していたのですが、Rまできて翻訳打ち切りになって(本国ではZまで出てちゃんと完結しているらしい)ガックリきてました。私の中で、葉村晶はキンジーにかわる自然体な魅力をもった探偵で、現在夢中になって読んでおります。
正統派ハードボイルドをルーツとする作品であることは間違いないのですが、ハードボイルドたらんとしてない、肩の力がちょっと抜けているところも魅力のひとつだと思います。

続編製作希望ですね。
NHKならやってくれそうでもあります(笑)。
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