リタ

ペーパー・ハウス シーズン1のリタのネタバレレビュー・内容・結末

ペーパー・ハウス シーズン1(2017年製作のドラマ)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

教授の強盗計画は完璧。
長年かけて練ってきただけあって
警察組織の動きはほぼ見切っている。
知識の幅も広いし機転も抜群に効く。

それなのに
即席で集めた仲間は5ヶ月の準備期間も虚しく
本番ではアドリブかましまくって制御不能
仲間内で諍いが起きたり
ボーッとしてて人質にしてやられたりして
警察にどんどん顔バレしていく

もっとスマートで、
あっと言わされる系のクライムドラマかと思ってると
面食らうしイライラする。


このドラマは
アホな下っ端強盗団と
そんな仲間の自己中に振り回されまくるブレーンとの
ドタバタストーリーが主軸らしい。



私はずっとイライラ見てた。

もー!
トーキョーもウザいけど
ベルリンはあいつテンパってんだろうか
サイコなのもあるでしょうが暴走甚だしくない? 

ルール破ったり情報共有しなかったり本当やだ
人殺し指示した時点でベルリンひとり縛っておけば
もうちょっと上手く進んだのに。

あの北斗の拳みたいな兄弟は何故従う?
意思ないの?

あと造幣局所長の自己憐憫もキツい。きもい。
すぐ喚くし人質の輪を乱すから
こいつも序盤で縛っておくべきだった。



とかいろいろイライラあるけど仕方ない。
スムーズに行かないのがドラマ。

でも現実もそうか。
一見計画は完璧に見えて
本番になると凡ミス連発で足元救われるというのは
あるあるなのでは。

こんな大規模な強盗初めてのことだし
全てが完璧にはいかないのは仕方ない。

きちんと監視、指示していても
ある程度は個人の裁量で動かざるを得ず
部下がとんでもない間抜けをやらかすことまでは
流石に想定し切らないこともあるし。

優秀なプランナーが
優秀なリーダーであるかといえばまた別だったり。

ドラマ演出だから大袈裟な部分はあるけど
大まかには
所詮人のやることだしこれだけの大舞台。
感情的になってスムーズに進まなくて当然か。

ところで強盗団はどういう基準で選ばれたんだろうね



オープニングは、
紙で作られた模型の造幣局が映される

こういうミニチュアモチーフは
ドラマのオープニングとして珍しくないので
特筆するほど良くはないんだけど
スペイン語の歌曲と合わさると
やけに新鮮に見える。笑

ハリウッドやイギリスのドラマと比べて
綺麗にまとまりすぎていないというか。
面白いオープニングに仕上がってるので
それだけでもワクワクする。

ペーパーハウスはこの紙の模型のことであり、
またこの事件の舞台が
所詮「紙」を刷る建物だというのが
上手な言い回しだなって思う



途中画家の話になったシーンがあったけど
スペインって改めて
世界的に有名な画家が沢山いるな。

ウォーホル?は?知らん
って台詞が格調高く聞こえる


世界から注目されてる大規模な強盗、
人質立て篭り事件の捜査責任者が、
毎日プライベート充実してんのがすごい。
お国柄なのか。日本なら考えられない。
リタ

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