亡き最愛の妻が「おっさん」として蘇り、家族を助けるコメディドラマ。もうひとつの『おっさんずラブ』とのことで観てみましたが、これはどちらかというと、中年男性向けの夢物語なのかなといった印象。
どうしても、いかにも娘は妻の代わりですといった設定に違和感がぬぐえませんでした。
ママが帰ってきて家事をしなくて済むようになったのに、娘は大喜びするどころか、主婦の座を取られて嫉妬するような描写を入れています。正直、無茶苦茶気持ち悪いです。そんな子供どこにいるんだろうと思います。どっちかというと愛人のようです。
甦った母親が娘に「お父さんをお願いね」と頼むのも神経を疑います。家庭の構成員すべてが「お父さん」のために生きていて気持ちが悪い世界観です。
でも、こうした親子逆転関係なんかはたまに目にするので(例『おかえり寅さん』)、何の違和感もなく楽しめる層も存在するのだろうとは思います。
細々としたギャグは結構笑えました。BLとして良かったシーンは、ママの魂が抜けた後のおっさんにパパが抱きつくラストの3秒だけでした。