ニコチンロイド

ドラキュラ伯爵のニコチンロイドのレビュー・感想・評価

ドラキュラ伯爵(2020年製作のドラマ)
4.5
まずクレス・バングのドラキュラがとにかくいい!濃い眉毛に濃い顔でまさに「ドラキュラ」のイメージそのまま。
吹き替えの山路和弘さんがまた良い味出しております。渋くてダンディでもう最高。
しかも恐怖の吸血鬼でありながらなかなか軽妙でノリが良い一面もあって親しみが持てる。
まあドラキュラなんでやる時は容赦なく殺戮するわけですけれども。
怖さとスマートさと茶目っ気が同居していてすごく魅力的。

ストーリーの捻りは流石のマーク・ゲイティス&スティーブン・モファット。
導入からいきなり「え?なんで??」と引き込まれ、気が付いたら最後まで見てしまっている。

原典を知らなくてもホラーとして、そしてミステリとしても楽しめる作り。3話それぞれテイストが違うのもまた面白い。
散りばめられたブラックジョークも楽しいし、小ネタも思わずニヤけてしまう。
日本人って結構ドラキュラの知識も豊富なんで(古くは手塚治虫のバンパイヤ、または悪魔城ドラキュラ、そして平野耕太のHELLSING)、必ずしもブラム・ストーカーを読んでいなくても大丈夫じゃないかしら。

そして原典を知っていれば「ああそうきたか!!!」と度肝を抜かれる要素もあったりして、サービス満点。もう最高。