このレビューはネタバレを含みます
FOXニュースを立ち上げたひとりの男、
ロジャー・エイルズの栄枯盛衰を描いた全7話の海外ドラマ。
栄枯盛衰と表現した通り、
前半は9.11を機会に大きな力を持ったFOXニュース。
後半は自身の衰えと時代を見誤った男が陥落していく様が描かれる。
しかし終始ロジャーという男の見抜く力やプロデュース能力は目を見張るモノがあり、
彼が天才だったのは間違いないのだろう。
良くも悪くも積み上げてきたモノの成果があの結果を生んだのがよくわかる。
寝室で自身が押し上げたドナルド・トランプのスピーチを眺めるラストなんかはそれを綺麗に描いている。
そんなロジャーという男の「アメリカを影で操った力強さ」と、
「欲に塗れた醜い姿」を形作ったラッセル・クロウの怪演がドラマの面白さを何倍にも押し上げている。