あちぴろ

検事ラプソディ~僕と彼女の愛すべき日々~/検事内伝のあちぴろのレビュー・感想・評価

4.6
これで何本目だろうかというほど今や韓国俳優で一番好きなイ・ソンギュンと「弁論をはじめます」で初めて観たチョン・リョウォンの地方にある検察庁ジニョン支庁を舞台にしたヒューマンコメディ。

タイトルやジャケ写のピンクから、ラブ要素ある?と思ってたけど、イ検事は既婚者で子供持ちだった!笑
邦題完全にヤラカシ案件。
「〜僕と彼女の愛すべき日々〜」??
要らんわこんなん。

去年の11月に1〜2話を観てたんだが、そこから全く本作を観ようという気持ちになれず。ようやく続きから再生するとノンストップで来てしまいました。


花札、山賭場、女詐欺師、高齢夫妻のDV及び殺人、学校のいじめ問題、育児しながらの女性の働き辛さ、クレーマー、ゲームアイテム詐欺、詐欺など毎回様々な事件とのんびりとしたジニョン支庁の面々のやり取りで進んでいく。
やはり、最後も検察庁内の癒着や隠蔽気質が観る側をイラッとさせた。

第四の壁を普通に破ってくるし、「セリフが長いから部屋を通り越したんじゃないか」と部屋に引き返すシーン、このシュールな笑いはどこか木村ひさしか福田を彷彿とさせる。常に狙ってくるわけではなく、真面目な話の途中から刺しこまれるから尚更面白い。
そこが自分の嫌いな福田ワールドの笑わせようとする笑いとの差かも。

ソン補佐官の裏の顔、黄銅尺(物差し扱い)などそうくるかぁと言えるアイテムやキャラの活かし方が上手い。

イ・ソヌン(イ・ソンギュン)
チャ・ミョンジュ(チョン・リョウォン)
チョン・ミノ部長(イ・ソンジェ)
ホン・ジョンハク(キム・グァンギュ(首席検事、多分ヅラ笑)
オ・ユンジン(イ・サンヒ(ママ女性検事))
キム・ジョンウ(チョン・ソンウ(ゲーマー検事))
と愛すべきキャラクター達が観ていてほっこりする。

しかし。
新支庁長が来てからの展開がクソすぎる。
これを後半に持ってきて欲しくなかった。
前支庁長がいい人過ぎたので、チョン部長への仕打ちが腹立たしくて仕方なかった。
が、後輩たちの為に身を張って護るシーンには本気でウルッとさせられた。
イ・ソンジェかっこ良すぎる。
別れた奥さんの「うちの人をいじめたら許さない」というセリフには部長への未練がシンディ?笑にはあったんだろうか。


結局、ソウルからジニョンに戻るきっかけとなった内部調査の闇に嫌気がさしたイ検事。
それで良かったんだと思う。
このままみんながジニョン支庁に残ってたらもっと続き観たかったが、バラバラになったっぽいので続編は難しいだろなぁ。

この作品は本当に面白く、泣いたり、笑ったり、考えさせられたり、スカッとしたりいろんな要素が詰まった良作だったと思う。
最大6人で食べるご飯のシーンが多過ぎて、韓国料理食べたくなる魔法がかかる。

(2022/11/9、2023/7/21〜7/23)
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