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ミセス・アメリカ~時代に挑んだ女たち~のaynlyのレビュー・感想・評価

4.5
『フェリス・シュラフリーはフェミニストだ』

1970年代アメリカで男女平等憲法修正条項ERAの賛成派・反対派を描いた本作。

「Mad Men」で脚本を務めたダーヴィ・ウォーラー製作総指揮。通りでセットや衣装、ヘアマイクが抜群だった。

反対派リーダーとして立ち上がるフェリス・シュラフリーを演じたのは私たちの女神ケイト・ブランシェット。GG、SAGとすでに賞レースノミネート済み。アメリカ初女性連邦下院議委員シャーリー・チザム役をONBのウゾ・アドゥーバはすでに本作でエミー賞受賞済み。

第8話くらいかな、ベラ・アプツーグがSTOP ERAの3人にフェリスに何を教わったか質問する。予算案の書き方、スピーチの書き方、など。そう、フェリスの周りでサクサク動いていた彼女たち主婦はワーキングママになっていた。多分お互い知らないうちに。第1話から私からしたらフェリスも立派なフェミニストだった。多分、心の中では燃えたぎる野心があった。

結局物としてしか見ていない男性たちに利用されていく女性たち。そうでしか生き延びる方法がないかのような錯覚の中、覚醒した女性たちが立ち上がる。かっこいい他ない。そして、今もなお同じ道をジャングルを切り開くように歩いている。彼女たちが生きていたら嘆くだろうか。喝を入れてくれるだろうか。初の女性副大統領が誕生した2021年。あの頃よりは進んでるように見えることを喜んでるだけではいけない気がした。

どうかあのトーチの火を絶やさないように現代の私たちも(やっと日本も話すようになった?)未来のためにも話し始め、声を上げなくては。
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