ふみ

華麗なる一族のふみのネタバレレビュー・内容・結末

華麗なる一族(2021年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

 「華麗なる一族」というと、私はキムタク版はあまり見てなくて、その前の山村聰さん主演のテレビ版を、CSで見てハマりました。もともと山崎豊子作品は大好きなので、今回の中井貴一版も見たくて、WOWOWに加入しました。
 先ほど最終話まで見終わりましたが、これはこれでありかな、って感じです。山村聰氏のような貫禄、気品、かつ狡猾さを兼ね備えた俳優さんは今はいないと思いますが、中井貴一氏も、「ふぞろいの林檎たち」の時は線が細く、特にかっこよくもなく、親父さんの方がずっとカッコいい、特徴のない二世俳優だなあと思っていましたが(ボロクソ言ってすみません)、随分深みを増した俳優さんになったなあと思います。佐田啓二氏も、長生きしていたらこんな感じの名優になっていたのかなあと、先日見た「シビルウォー・キャプテン・アメリカ」で、トニーパパとトニーを見た時をちょっと思い出し、「血」って強いのだなあとしみじみ思いました。
 「血」…このドラマでのキーワードでもありました。今だったらDNA鑑定で簡単にわかることなのに、当時はわからず、ずっと、「自分の息子ではないのではないか」「自分の父親ではないのではないか」と苦しみ続けた大介と鉄平…。鉄平が死んで初めて真実がわかり、涙が出ました。鉄平役の向井理氏もよかったですね。ものすごく小顔でイケメンですが、外見がいいだけでなく、実直で部下思いの鉄平にとてもはまっていたと思います。
 山村聰版で印象的だったのは、妖しい、という表現がぴったりの相子役の小川真由美さんでしたが、内田有紀はちょっと可憐すぎ?って気もしましたが、やっぱり綺麗だな〜と見惚れてしまいました。鉄平の妹の二子と恋仲になる工藤阿須加くんも素敵でした。余談ですが彼らを見ていて、某皇室のあの方々を思い出したのは私だけではないと思います。大介氏が「万俵家に生まれた以上、自由な結婚は許されん」みたいなことを言いますが、万俵家を皇室に置き換えても丸々通じます。阿須加くんは一旦、「自分と結婚しても二子さんは幸せになれない」と身を引こうとしますが、二子さんは自分で婚約を解消し、彼についていく決心をします。あの人も阿須加くんみたいに真面目に働き、実直であれば今みたいなことには…などと、ものすごく余計なことですが頭をかすめてしまいました。
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