ぼっちザうぉっちゃー

Womanのぼっちザうぉっちゃーのネタバレレビュー・内容・結末

Woman(2013年製作のドラマ)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

今の個人的満島ひかり&坂元裕二ブームにぴったりな作品だったので観賞。
面白良すぎた。

満島ひかりの、華奢ながら真っ直ぐで力強い眼差し、あどけない笑顔。その全てが、芯の強さと危うさ脆さを併せ持つ小春の姿を見事に体現していて素晴らしかった。

田中裕子の演技にもただただ脱帽するばかりであった。真意の汲み取りにくい、陰を纏ったような出で立ちが序盤において、小春との確執の深さを思わせた。
だんだんと事の真相と、周りの状況によって変わらざるを得なくなってきたことで感情的であると同時に押し込めようとする気持ちの激しい動きが垣間見えるようになって、その心境の移り変わりに引き込まれて仕方がなかった。本当に素晴らしい。

・本当に母性を求めてるのは女
・家族はさよならを言わない人たちのこと
・一番の子育ては、親はもう必要ないって子どもが思うことだよ。
などなど、無駄なことを言わせない坂元裕二の意匠ほとばしる名台詞は枚挙に暇がない。

かつての母娘は二人の母同士になり、夫の命を奪った少女の手は、自らの命を救う妹の手になった。
一家団欒円居せん。そんな当たり前で掛け替えのない幸せを得るのにどれだけ時間がかかったのか。けれど決して無駄ではない。ただの「時間」の中にも子どもを強くする「思い出」が詰まっているのだから。

人と人とが反目し合い、寄り添い合い、罵り合いぶつかり合い、抱き締めあって、懸命にただ生きる。その営みの遥かな尊さと答無き険しさに、最高の敬意を払いたくなった。