びびっび

ボーン・トゥ・キル 僕が人を殺すときのびびっびのレビュー・感想・評価

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サムはサイコパスではない。
単にこじりこじらせた厨二病だ。

幼い日のトラウマには同情するが、劇中で描かれている凶暴性の芽生えとは無関係かと。

自分よりも明らかに肉体的弱者ばかり殺して「我、最強なり。」みたいな態度をとるの、恥ずかしくないのか?
「ボーン・トゥ・キル」ってタイトルも、中学生が腕にマジックで書いて「かっけぇタトゥー入れた」とか言ってそうだし。

彼の行動はどれも父親不在のコンプレックスや強い劣等感、思春期特有の衝動と承認欲求の高まりが原因であって、
二十歳過ぎたらケロッと「あの頃は若かった」とか言って武勇伝にするよ、あいつは。

まず他人との適切な距離とコミュニケーションが取れないのは、ただただ経験不足。

病院で老人たち、転校生、いじめられっ子に自ら構っていたのは、自己肯定感は低いけれどプライドが高いので自分より下に思える存在が欲しかっただけ。

父親に憧れたのは「自分は特別、周りとは違う」と思いたいから(カウンセリングの場面ではっきりと描かれている)。これも思春期由来のもの。
"父親が殺人犯"なんて自己顕示したい少年にとっては願ってもない最強カード。

母親の嘘への過剰な反応は、それまで負の感情を押し殺して自分が必死で守ってきたもの(母子2人きりの平穏な生活)を、一番味方でいてほしい人に否定された気持ちになり自暴自棄になっただろうから。これは普通に可哀想。
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