Ash国立ホラー大学院卒論執筆

呪怨:呪いの家のAsh国立ホラー大学院卒論執筆のレビュー・感想・評価

呪怨:呪いの家(2020年製作のドラマ)
3.7
【光のない世界】

光のない世界、影の国への入口、怨嗟の溜り場へと迷い込んでしまう人々。一度足を踏み入れたら最後、彼らの結末は皆同じ…。

基本的には清水崇の原作と同じ展開だけど、被害者達の人間関係や末路がリアルで陰鬱さは倍増。実際の日本犯罪史と絡めつつ運命は翻弄されてゆく。80~90年代の時代感を推しているので、日本人としては(悪い意味で)身近に感じる内容だった。

足立区綾瀬の女子高生コンクリート詰め事件の少年Aも獄中で少女の霊を恐れていたらしい。凄惨な事件の背後には表に出ない部分も多いと思う。人の祈りが癌を治したというアメリカでの実験結果もあるし、その逆も然り。

実際の事件とオカルトホラーを噛み合せまくるのはセコいかもしれないけど、新しい試みとしてNetflixはデカいことをやってのけたと思います。