ふゆりぼん

アンナチュラルのふゆりぼんのレビュー・感想・評価

アンナチュラル(2018年製作のドラマ)
5.0
丁度見たい気分だったからHuluで見ようとしたら配信終了していてエー😭😭😭😭
と思ったら Netflix配信開始!脚本家の野木亜紀子さんのXを拝見した所、8月にアンナチュラル,MUI404と同軸の繋がる作品「ラストマイル」という映画を上映予定だとか!そんなの、見るしかないじゃない。

本作放送当時はあまり興味が無かったし主題歌が流行ってたのも余計視聴から遠のく理由だった、流行りものアレルギーなので…。
アンナチュラルと同軸とは知らずに放送当時くらいにMUI404を姉と3話以降から見て面白い!構成凝ってる🙏と感動したのでアンナチュラルも真面目に見たいと思っていた。ここ3日くらいで一気に見させて貰いました。

あまり知名度の無いお仕事、法医解部医の三澄ミコトが主人公のお話。
ジャンル的はミステリードラマですが同時に1人1人の背景のある素敵なヒューマンドラマです。

タイトル「アンナチュラル」には解剖の際に小さな不自然さを見逃さず追求すると真実が見えてくることを象徴している と調べたら出てきました。

実際にあったこと 事実 真実 無かったことにされて不自然死(ANnatural Death)に適当な死因の名前つけてご遺体の処理するのが殆どなのが現実です。
それを無かったことにしないよう解剖するお仕事。

死因の追求中色々な可能性が示唆されますが警察での処理とは違う死因だったり、法医解剖医当人でさえ日本でのケースが少ない死因だと解明するのが難しいのが1話からわかります。

各話社会問題に切り込んでおり、主人公三澄ミコト、主要人物の中堂系等は暗い過去があります。その上で死体を扱うお仕事、7K(汚い・きつい・危険・臭い・給料安い・気持ち悪い…等)というイメージにも関わらず暗い作品という印象を与えない、親近感湧く軽いノリのやりとりや演出脚本演者皆さんの力で楽しく視聴できるように作られています。毎話必ず死を扱うテーマでこれは本当にすごい。以下ネタバレ注意⚠️



印象の強い5話 被害者の恋人が加害者を刺した回では「永遠の問いに苦しめられることを考えたことはあるか」 「殺していいのは殺される覚悟のある奴だけ」と、8年前に恋人を殺害され未だに彼女を夢に見る中堂系は言います。

倫理と善悪と感情がぐちゃぐちゃになるミコトはバイトの久部が「鈴木さん(恋人)には人殺しになってほしくない」と電話で話したことにより、そうだよね、うん、と泣きながらも自分の心を整理。

三澄ミコトが中堂系に向かって「中堂さんに気を使ったり遠慮するのがクソバカバカしくなりました。もう配慮しません。同情もしない。」中堂系の恋人が殺害された件について「さっさと解決して永遠の問いに決着をつけましょうよ」と言い切るのはスッキリもしたしカッコ良かった。

続いて印象深かった6話 いじめによる自殺を広めたい生き残ってしまったもう1人のいじめ被害者白井による、自称殺人鬼配信。自殺した友達の死因をミコトに質問し、正解しなかったらもう1人を殺すという内容で実際のもう1人は自分自身。

ミコトは死因を法医学的にもいじめによるものとも答える。そして自殺しようとする配信者に言う。
「あなたが死んで 何になるの?
あなたの苦しみは彼らには届かない
転校して 名前を変えて 新しい人生を歩んで すぐに白井くんのことを忘れる」
「あなたの人生はあなたのものだよ」

大人としてはっきりと凛々しく優しく答えたミコト 石原さんの演技 良かった…

印象に残った台詞

「無理心中と呼ぶのは日本だけ 正しくはマーダースーサイド 殺人とそれに伴う犯人の自殺。身勝手な人殺し」

少し曖昧
ミコト「法医解剖医のわたしと中堂さんが組んだら無敵じゃないですか?」
中堂「敵は誰だ」
ミコト「不条理な死」


組織事の問題隠蔽
インターネットで女性を名乗り自殺願望のある女性を狙う男
露骨なミソジニー裁判
過剰なサービス残業
男友達4人のレイプ常習・暗号通貨詐欺
いじめの復讐のための自殺配信
親子の溝 遺骨になってから帰る場所があるかどうか
自己顕示欲によって連続殺人を愉みその内容本を出す記者
虐待を受けていた連続殺人犯の犯人

他にも色々…
8話辺りからもう1回見返したい、見返したら感想追加するかも。