ろく

バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~のろくのレビュー・感想・評価

4.5
こんな楽しいドラマなのに。観ていて泣いちゃう。泣けてきちゃう。

それは大杉漣さんの死を知っているからだよねえ。この作品が遺作なんだけど(まさに撮っている間に亡くなった)ドラマの中では実にいきいきと演じられている。でもところどころ、映像がざらついているシーンやオフショットのシーン、さらにはなぜかうまくつながらないシーンも。

そうか、これは漣さんが亡くなったあとに作ったんだ。そう思うと悲しくて悔しくて。こんな面白いコメディなのになんでなんでって思っちゃう。

それでもこのドラマを完成させたことに拍手なの。全5話とは1クールものとしてはおかしいけど最後の5話できっちり終えている、脚本が気合で終わらせたんだろうけど、そこは見事でした。愛が伝わる。大杉さんへの愛がね。

最初から寺島進が抜けて(好きだったのに~)、さらには大杉さんも抜け6人のバイプレイヤーズは4人になってしまったよ。哀しい。でもこのドラマでは大杉さんの笑顔が見れる。それだけでいい。大杉さんが役名:大杉漣として人生を終えるなんて300の顔を持つ男のなんという最期だろうと思ってしまった。

最期、残った4人が海に向かって叫ぶシーンがなんとも涙を誘います。
ろく

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