田口清隆監督ひいては平成特撮史が積み重ねてきた物が一気に放出された決定版のような傑作。
『平成ガメラ シリーズ』や『シンゴジラ』の樋口真嗣共に田口監督が平成特撮史において行ってきた『パトレイバー』のようなリアルSFを特撮で行うという取り組みがウルトラマンシリーズにおいても達成されたという感じでした。
本作の防衛軍であるストレイジが巨大人型戦闘ロボットを駆使して怪獣達と戦っていく設定は往年のロボットアニメを彷彿とさせるものになっていて、ウルトラマンという枠を越えてそういった作品の実写化の可能性みたいなものを感じさせてくれました。
なによりも搭乗する乗組員と同様にマシーンを整備する整備班を描くというのはまさに『パトレイバー』
もちろんそういったアニメ的なオマージュも数多くあるなか、しっかりウルトラシリーズへの目配せも欠かせないバランスがまた良く、特にウルトラマンAが登場した19話『最後の勇者』やウルトラQ『2020年の挑戦』の続編として作られた18話『2020年の再挑戦』は本当に素晴らしい。
そのうえニュージェネシリーズからウルトラマンジード、ジャグラス・ジャグラーの登場など更にユニバースの広がりを感じさせるものになっていました。
新機軸でありながら王道を突き進む粋な作品を作り上げた田口清隆監督とシリーズ構成を務めた吹原幸田氏には最大級のリスペクトを!
ニュージェネシリーズの最高傑作!!!