キム・ゴウンに尽きる。
彼女の作品は2作目で、その前は映画『コインロッカーの女』しか知らなかったので振れ幅の大きさに「すっごい女優や！」と目を見張るばかり。違う女優さんなら完走できたかどうか。その実力は計り知れないよ。
生まれ変わりとかすんなり描け同時に自死を最も重い罪とする“神“の存在も、キリスト教から仏教や日常に根強く残る儒教など様々な宗教思想が混在する韓国だからこそで、それをボンヤリ眺めていられるのも宗教行事の美味しいところだけを消費するのに何のこだわりもない日本人だからなんかなぁと思ったりしながら観ました。
普段ラブロマンスジャンルには食指が動かない自分でも、多彩なキャラ（しかも善人しかいない、そのストレス皆無ファンタジーの居心地の良さよ）の絡みも含め評判通り面白かった。
前半途中からは女子高生に恋するという絵面がちょい気になったけど、劇中ちゃんと彼女が成長したのでやっとホッとできた。
俳優達の演技もさることながら、この作品を支えたのは時折感じた脚本家による素晴らしい台詞の言葉選び。日本語字幕で見たのだけど、制約のある字幕でも美しく心に残る。
