つきみだんご

夜がどれほど暗くてものつきみだんごのレビュー・感想・評価

夜がどれほど暗くても(2020年製作のドラマ)
3.8
原作未読。息子が殺人事件を起こした疑いで、行き過ぎた報道の波に晒される雑誌編集者が、息子の無実を信じて少しずつ真相に迫っていく姿を描いた報道サスペンス。

ある日突然、息子が自身の受講するゼミの大学教授を殺害した容疑を掛けられた。息子の無実を信じる編集者・志賀はその思いの丈を誌面に書き連ねるが、結果は惨憺たるものだった。被害者遺族の娘に憎まれ、妻とも距離を置かれ、四面楚歌となる志賀だったが、調査を進めるうちに長らく疎遠だった息子の優しさを確信し、無実を証明するべく行動を開始した。
前半、とにかく報道の荒浪に揉まれる志賀夫婦の姿が痛々しい。上川氏・羽田氏の精神的に疲弊していく姿に同情を禁じ得ないだろう。だが、だからこそ後半で様々な登場人物達が一転攻勢に転じる展開にカタルシスを覚えた。