タロウ

新聞記者のタロウのレビュー・感想・評価

新聞記者(2021年製作のドラマ)
4.5
『新聞記者』




 映画版にはなかった「若者の目線」が差し込まれているところに、ものすごく大きな意味を感じる。新聞になんて全く興味の無かった亮くん(横浜流星)がとある事件をきっかけに新聞、そして社会、政治への関心を深めていき、ついには記者を志すに至るまでに意識が変わる。都合の悪いことはいとも容易く消し去られ、あたかも真実であるかのように情報は書き換えられる..こんな社会で「どうせ自分が何かしたところで」とちょこっとでも感じている若い世代には断然ドラマ版がおすすめ!

 当事者にならなければ分からない・変わらないものも絶対ある。事件・事故で傷ついた人々の気持ちを余すことなく100%理解することなんて一生できないと思う。だからこそメディアが伝える膨大な情報を適切に取捨選択して、なんでもかんでも鵜呑みに..なんてことがないようにしたい。おれもまゆちゃん(小野花梨)に新聞の読み方教わりたいよ~~

 そして何より吉岡秀隆・綾野剛ご両人の演技が凄まじい..!!罪悪感に飲み込まれていく様というか、追い詰められて追い詰められて生きる気力がなくなっていく様子が胸にくる..。
 そもそも吹越満、田口トモロヲ、大倉孝二、利重剛、田中哲司、柄本時生、橋本さとし..この辺の大好きな俳優さんたちがアッセンブルしてる時点で個人的にはもう8割方満足ではある(笑)ので、毎話辛いとはいえ楽しかった!
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