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新聞記者のbibooのネタバレレビュー・内容・結末

新聞記者(2021年製作のドラマ)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

映画版は前情報何にもなくても政治の知識や意識すら無くても、何か凄いものを見ているという感覚になり、世の中への意識が180度変わった映画だった。

対してドラマ版は事実と共に見たほうがより入り込める作りになってると思う。もちろんフィクションが大前提で、コンテンツとして提供するための演出も入ってるから、事実と限りなく重ねて見るのは違う気がしてる。だけど限りなくオマージュ。
現実は100億倍非情だと思うし遺族が納得する形に終結してないから、もしかしたらドラマチックに希望物語的に描かれていることで怒りが湧く人もいるかもしれない。
だけど、登場人物に時事に疎い大学生がいることで若干教材的な側面も感じて、そこまで情勢の知識がない私のような人が正しい目で正しい情報を選んで見るための、社会を良い意味で疑うためのきっかけには絶対なると思うし、こういうある意味挑戦的とも言えるような作品がランキング上位だったり話題になるということは、幅広い世代の人が国を見つめ直している証拠であるとも言えると思う。
映画版では官僚と記者の闘いがメインで思考が追いつかなかった被害者の気持ちを今作では考えることができて、人が死んでんのに自分の立場を必死で守る奴らに対してちゃんとムカついた。政治家たちがこないだ別で見たアメコミの極悪なラスボスと同じことしてるやんと思った。財と権力を使って下を巻き込み封じ込め、最後は殺す。こういうクソなことに限って根元は生き残りその場に留まり続け、指示に従った下は思い悩み苦しみ壊れ場所を失う。

何事も日付・時間・記録していこう。

クライマックスの「これから」という言葉は視聴者に向けても言われてるような気持ちになった。
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