長瀬×クドカンがタッグの最後のドラマ。
介護と能とプロレスをメインに据えた家族の物語。
静と動、対照的な存在の能とプロレスを同居させている時点で既に面白いが、その他にもこれでもかと色んな要素が盛り込まれた、エンタメであり社会派でもあるドラマだった。
介護というテーマのせいか、もしくはクドカンの作風が変わったのか、全体的にコメディ面での鋭さはやや控えめで、泣きの感動描写の方が強かった印象を受けた(とはいえお馴染みの阿部サダヲがゲストの回なんかはキレキレで爆笑したけども)。家族の熱い展開にじーんとさせられることが多かったように思う。
「タイガー&ドラゴン」の人情味のある賑やかな家族感が楽しくて好きなんだけど、本作の親子故の葛藤や衝突、距離感はリアルで生々しく、あー現実はこっちだよなあなどと思ったり。
でも介護に対する向き合い方にははっとさせられる部分も多かったし、粗削りでも正面から問題にぶつかっていく寿一の明るさに毎週元気を貰っていた。
最終回は予想外で衝撃。初回の放送から張り巡らされていた伏線を全て回収する見事な手腕に唸ってしまった。
しかしながら展開があまりにも寂しすぎるのでは…という心情もあってこのスコアに。長瀬智也最後の作品でもあるので、個人的には明るく終わって欲しかった。
凄いドラマだったのは間違いないけど、見返すとしたら先になりそう。
