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九尾狐伝1938のひばのレビュー・感想・評価

九尾狐伝1938(2023年製作のドラマ)
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5月の土日夜11時30分から配信でリアルタイムで見てたんですよS1大好きだったから。これはクィアベイティングではないんですか。わたしは『九尾狐伝1938』のこと、同人誌だと思ってるよ。ドラマ『ロキ』と同じパターンで、兄の影響でひんまがる弟というみんながすきなやつは、弟が幸せになるには兄という呪いから解放されるしかない…そうだ(ヘテロ)恋愛させよう!弟には女がいるからねっの口実で兄とのこれ見よがしなシーンを盛り込むという考えがもう…だめだと思います…"万人受けの恋"なる箱に無理に嵌め込むと輝くアイデンティティはねじ曲げられる。加えこのシリーズはよくよく考えたら"疑似"ボーイズラブをやりたすぎて無自覚にホモソーシャルがとりなす悪影響を美化してる面があると思う。無印が有害な男らしさについて迫る態度があった分今作では時代背景もあるが称賛の方向にずれていっている気がしてわたしと合わなかった。こんな…こんな好きだったのに…
どの方角を向いてもヘテロロマンスでつらい、どこもかしこもわりとありふれたヘテロロマンスで話をつくろうとするから人間関係の単調さと話の重さの脚本が釣り合わなくて結果木っ端微塵になってる感じがする、自分は人生を『九尾狐伝』にオールインしたのにこれは違いますって血の涙ツイートを見てだな…変わっちまったなおまえの気分だよ。
ナチスのたいして理由もないまま手っ取り早く敵にされ退治されるハリウッド界のような立ち位置で今作も日本軍はボコボコにされるわけだが、近代で直接植民地支配されていないアメリカとされてた朝鮮じゃ感情が違うよな。『RRR』もそう。むしろこういう感情なんだなと吸収しました。モブは無害な通行人だろうが全員死んでもいいというのがこのシリーズだったなとそういえば思い出したりもした。今回もすげ~~死ぬじゃん。人をあやめて罰せられていた最初が嘘のような終わり方であった。まぁでも自立した女性像を描いたり、主人公の性格が悪く倫理が人間と違う!という設定はイキイキしていたのでそこは良かった、「拷問にぴったりの天気だ」とか言うやつだからな、だから弟がああなるんだよ!
本音はランユリちゃんを返してくれ、以上です
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