ルカ・グァダニーノの初ドラマ。自身のアイデンティティを模索する少年少女達を描く。
性別だとか、人間関係だとか、我々は色々なモノに縛られている。束縛が当たり前となった世界で懸命に若者は自分が何者を探し求めるが、社会という壁に阻まれやがては探すことをやめてしまう。現実問題、逆境に立ち向かえる人間ってどれほどいるんだろう。私なら探している内に自分を見失いそうで怖い。そういえば14歳の時、私何してたっけ。ああ、何にも思い出せない。つか思い出したくない。最終話のフレイザーとケイトリンの何にも囚われない顔を見るとなんだか清々しい気分になる。私ができなかった分も青春してくれ。
インディーズ映画のムードで進んでいく。何気ない日常を切り取って描くので各回強いストーリーはないがこの作品にはそれが合っている。追体験した気分になるし。
青春の話に重苦しい上にいきなりアメリカ映画ぽくなる7話目は必要無かったんじゃないかと思ったが最終話のラストで全てがどうでもよくなるくらい清々しかったから気にしない。