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岸辺露伴は動かないのj3livingのレビュー・感想・評価

岸辺露伴は動かない(2020年製作のドラマ)
3.7
あれ?いいぞ。

漫画は未読なのでアニメとの比較になるけど、雰囲気を全く変えつつもちゃんと「岸辺露伴」している作品。
荒木飛呂彦先生のあの独特なタッチで、ともすれば下品になりがちな「画」や「言葉」選びなどがNHKの実写ドラマで放映できるレベルにカスタマイズされている。
作中にたびたび登場する漫画原稿はまさか荒木先生ご本人が描いているのだろうか?

主人公の露伴先生は変人なところを含めよくぞ現実化した!と感嘆します。ま、実写でやるには岸辺露伴がギリギリかなあ、ジョジョの全主要キャラの中では。
ストーリーもドラマとしてぶっ飛びすぎる事なく、そのくせ面白い。ジョジョ系列作品の中では舞台が海外でもなければ世界旅行もしないし、殺人もそれほどなく、奇怪ではあるものの何なら淡々と紡がれていく物語なのでドラマ向きなのでしょう。

ヘブンズ・ドアーの表現はまあまあ。
立体感がイマイチ?顔の「表面」に本がついてる感が若干残念かなあ。
スタンドという言葉は一言も出てきません。
振り返ってみればジョジョ漫画を最初に認識したのはヘブンズ・ドアーの描かれたページだったなあ。「何これ気持ち悪っ」って、あの頃はこの漫画にはハマれなかったなあ。

毎回の主要キャラの髪型や服装など荒木センスを実写に落とし込んだ結果、やはり現代(というかジョジョ4部の頃だとすると1990年代?)日本を舞台にするドラマとしては違和感を感じてしまう。
通行人やオープンカフェの他の客とかも変な服装とかさせれば良かったのでは?
まあ、衣装作りやフィッティング、ヘアメイクの手間や費用が半端なくなるから無理ですよね。
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