今まで見た海外ドラマで1番面白かったかもしれない。
母親を事故で失った少女・ベスが養護施設でチェスと出会い、孤独や依存症と戦いながら世界一を目指すNetflixオリジナルドラマ。
圧倒的に男性優位のチェスの世界で、天涯孤独な天才少女が世界一を目指す明快なストーリー。恋愛要素をほとんど入れず、ヒロインが純粋にチェスの世界でのし上がっていく姿を描く作風に好感が持てた。
このドラマがヒットした最大の要因は、何と言ってもヒロインを演じたアニャ・テイラー＝ジョイの魅力だろう。
決して典型的な美女ではないが、 1度見たら忘れられない吸い込まれそうな大きな瞳による目力。強気な姿勢とは裏腹に弱さをも併せ持つヒロインの姿は、見ていて思わず応援したくなる。
7話全てに盛り上がりがあるストーリーで、最後まで一気に引っ張って行ってくれる。チェスドラマらしく心理描写が巧みに描かれているが、チェスのルールが分からなくても問題なく楽しめる。
女性が上に登っていけない世界のことを〝ガラスの天井〟と例えられるが、その天井さえもチェス版として利用してしまう強かなニューヒロインの誕生だ。
