とんちゃん

クイーンズ・ギャンビットのとんちゃんのレビュー・感想・評価

クイーンズ・ギャンビット(2020年製作のドラマ)
4.2
チェスもの。Netflixオリジナルドラマ

1960年代、主人公エリザベスハモーン通称ベスは9歳で母親を失くし、ケンタッキーの孤児院に入れられる。
施設の用務員がチェスをしているのを見てからというもの、チェスに興味を抱き、のめり込んでいく。
薬物と一緒に…

ベスが13歳になり里親に引き取られるも
父親が出て行き、母親と二人暮らしが始まる。
生活が困窮していく中、ベスはチェス大会に参加し獲得した賞金を生活費に充てていく…

もうベスがバッサバッサと強豪相手に倒していく様を見ていて実に愉快、実に痛快だった。

She's a Killer Queen



ベスが13歳に成長してからアニャテイラー=ジョイに変わる。三戸なつめの如く前髪短しパッツン娘は見た目はまだあどけない。
大人になると色香を纏い、綺麗にとかされた髪は唇と共に紅く光る。
それだけでは無い
透き通る様な白い肌をキャンバスにして描かれているかの様な大きな瞳。
対局中、対戦相手を見る真っ直ぐな眼差しには魅了されるも、実は獲物を捕らえようとする鷹の様に鋭い。

そしてどんどん美しくなっていくベス
独創的なのは彼女のヘアスタイルやメイクだけでなく、ファッションにも注目。
始めは義母から勧められる地味な服装だったけど、ある日を境に趣向が華やかになりアバンギャルドになって行く。
それがまた洗練された美しさ

しかし彼女は感情を押し殺し、まるで人形みたいに表情が殆ど変わらない。
それがアルコールが少しでも入ると人間らしさが見えたりする。
ポスターのチェス版上にもウィスキーボトルが駒となっている程の酒好きと解る。
飲み過ぎでラリって長山洋子…いやバナナラマ、いやショッキングブルーの「ヴィーナス」で弾ける姿が可愛らしかった。
ホントに?笑

タイトルのクイーンズギャンビットはチェスのオープニング(定跡)の名前。
原作者ウォルターデビスが出版時に当時のグランドマスターに題名を付けてもらったらしい。それ以外の意味は無いみたい。

また過去にこの作品の映画化も検討され、その監督候補にベルナルドベルドルッチ、主演候補にエレンペイジなど検討されるも頓挫。それも観たかったですね。


蛇足ですがチェスは「ショーシャンクを空に」から興味を持ち始め、チェスセットを購入、よく友人と飲みながらプレイしていた。その後インターネットを始めて間もない頃、Yahoo USAゲームのチェスラウンジで海外のプレイヤー相手に試すも全敗…しかもレーティング低いbeginnersで💦
もうそれが悔しくてreversi (オセロ)で仕返ししまくった。
オセロでか〜い笑