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クイーンズ・ギャンビットの0007のレビュー・感想・評価

クイーンズ・ギャンビット(2020年製作のドラマ)
5.0
いきなり変な話、『重版出来!』は完璧な最終回を迎えた数少ないドラマの1つだと思っていまして。
何が言いたいのかと申しますと、最終回に面白さのピークを迎えるドラマシリーズは、案外少なく、
大抵最終回1話前がピークであることが多く。

そういった意味では、本作の最終回は見事なフィナーレだったのです。

ちょっと登場人物が全体的に良い人多めかと一瞬思ったものですが、
いやはや、そもそも設定を考えてみれば、ベスの人生でわずかな救いが周りの登場人物だったわけで、
背負った過去は大変重いものであると考え直しました。

ラブアクチュアリーなドラム少年もポッターいじめのダドリーくんも30越えたとか、そりゃあこちらも歳をとったものです。

それにしてもこのスコット・フランクという監督。ヒロイン女優、アニャの魅せ方を熟知しているというか、魅力をよく分かっているというか、
大好きなんだな、と(笑)
とにかくずっと彼女を見ていられました。
もはや、気がついてみたら、ゾッコンですよ。
(若い頃のシャーリー・マクレーンに似ています。髪型というか、演技がちょっと。)

口論後、車内で義母の手を握る場面は、素晴らしかった。

繊細なイギリス文学を思い起こさせる作品だったように思えて、
チェスという競技・ジャンルものをカッコよく見せ、
主人公には弱点があるものの修行することで補っていく成長っぷりもあり、
そして、かつてのライバルがどんどん味方になっていく。
ラスボスの強さもハンパなく、
伝説のおじいさま(中ボス)も登場し、
とっくに実力は追い抜いたものの永遠の師、用務員ウィリアム・シャイベル(3人目の父親だったんだよなぁ)の存在など、
結構、少年マンガ要素も強めだったように思え、
それが一気見してしまった理由の1つな気もするのです。

自分はアニャ(ベス)に正面であんな頬杖つかれたら、まともに駒をうてる自信がありません。
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