にゃん

東京デザインが生まれる日のにゃんのネタバレレビュー・内容・結末

東京デザインが生まれる日(2020年製作のドラマ)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

実際にあるれもんデザインさんをベースに作ったらしいドラマ。
途中関わった人のインタビューも入ったりして新感覚なドキュメンタリー的なドラマだった。

デザイナーの仕事も大変なんだなぁと。
ただ自分の好きなものを好きなタイミングで生み出しているわけではなく、クライアントの縛りもあったりして。
ガッツがある新人ほど下積みに耐えられずに離職率が高そう。

確かに街には柵ひとつにしてもデザインされたもので、そこらかしこにデザインが溢れている。それが日常と溶けあって見えていないだけ。
少し注目したら、また日常の風景が新しく見えそうな気がした。

ストーリー↓
1
小さなデザイン会社「れもんデザイン」の新人デザイナー小野睦(モトーラ世理奈)は野性爆弾くっきー!の雑誌連載『女型人間くっきー!』の撮影準備に追われている。だが課せられるのはロケハンロケ弁にエキストラの手配…「全然デザイナーの仕事じゃない!」と仕事内容に疑問を抱き始めていた。そんな睦を察した会社代表の千原徹子(MEGUMI)は「あなたサラリーマンなんだからね」と言い放つが睦にはその言葉の真意がわからない。
そんなときくっきーの紙面に謎の白い跡が入るミスをしてしまい、素直に千原に謝る睦。睦はタフなサラリーマンになろうと誓うのだった。

2
「れもんデザイン」は女性下着ブランド「ウンナナクール」の広告のコンペに参加することに。千原徹子(MEGUMI)は作家・川上未映子と組んで準備を進めていた。コンセプトは「女の子の人生を応援する」コピーは「わたし、いい度胸してる」そんなイメージに沿った広告デザインのアイデア出しを徹子は社員に呼びかける。小野睦(モトーラ世理奈)も挑戦するが、やる気とは裏腹にアイデアが浮かばないまま期限の日を迎えてしまう。やる気がないならやらなくていいとアイディア会議から外されてしまうが、友人とやけ酒しながら自分自身を見つめ直す睦。まだ田舎にいた頃、好きな広告やデザインが全て千原徹子のものだと知り魔法にかけられた気持ちになったのだった。初心を思い出した睦は一晩で30枚ものデザインを書き上げる。翌日千原に提出。結局選ばれはしなかったが睦の仕事に対する姿勢が少し変わったのだった。

4
小野睦(モトーラ世理奈)が「れもんデザイン」に入社して2年。後輩もでき、仕事も順調だ。一方、千原徹子(MEGUMI)は、長年の夢だった映画制作へと踏み出していく。主演は安達祐実。多忙な徹子のサポートで忙しい睦は、自分を「頼られていて優秀」だと誇らしく思っているが、親友の七菜香(伊藤万理華)や恋人の片平(後藤淳平)とは衝突してしまう。そんなある日、睦は大事な仕事で千原に確認せずクライアントに提出するトラブルを起こし信用問題になってしまう。睦は仕事から外されてしまうのだった。

5
失意の小野睦(モトーラ世理奈)は、れもんデザインの代表・千原徹子(MEGUMI)が自ら立ち上げた“KISS, TOKYO”プロジェクトの最中に会社を辞めて地元に帰ろうとしている。「母親が倒れたので」という嘘も見透かしている徹子だが、無理には引き止めようとしない。一方、睦は親友の七菜香(伊藤万理華)に夢破れて帰郷すると報告するのだが、順調そうに見えていた七菜香も「実は失敗ばかりで…」と涙を流す。
撮影の前日、同僚から「あんたが来ないなら私も行かない」とまで言われ現場に向かうと、「来れたの?」と千原は聞きつつも「これ落ちてたよ」とまるで睦が来ることが分かっていたような振る舞い。途中千原と被写体として撮影に参加。「笑いたくなければ無理に笑わなくていい」千原の言葉に少し気持ちが楽になる睦。
帰り、「ずっと千原さんになりたいと思ってました。でも私は私らしくいようと思う、千原さんを超えるつもりで」と千原に宣言。その睦の姿は前向きで立派だった。
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