ゼロ

ペペロンチーノのゼロのレビュー・感想・評価

ペペロンチーノ(2021年製作のドラマ)
3.5
あの日から10年。人生はシンプルで難しい。

あらすじ。
東日本大震災で被害を受けた宮城県女川町。そこに住んでいた⼩野寺潔( 草彅剛さん)は、1海を臨むイタリアンレストラン「PARADISO」のオーナーシェフとなっていた。潔は震災の打ち上げパーティをしようと何人かに呼びかけ、これまでを振り返るのだが…。

感想。
1時間と短いドラマではあるが、震災の痛みや苦しみを凝縮して描いている。人によっては、過去に震災もあったよね…と前を向いて歩いているのかもしれないが、人によっては、今も震災と寄り添って生きている。

特に潔役を演じた草彅剛さんは、作中でアルコール依存症と診断されたのは、現実でもリンクするところがあり、より深い演技だできたのではないだろうか。

また最後まで観て、それぞれの人生を逞しく歩いているという終わり方をするのかと思いきや、ゾッとする終わり方をする。鑑賞後が、世にも奇妙な物語のような不思議な感覚がある。潔が、本当の意味で笑う日はいつの日か。

人生は理屈ではないのだな…と感じるドラマでした。
ゼロ

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