サセナッフ

サンディトンのサセナッフのレビュー・感想・評価

サンディトン(2019年製作のドラマ)
3.8
ジェーン・オースティンの未完の小説「サンディトン」を元に作られたドラマ。BBCの「高慢と偏見」が好きな人なら楽しめると思う。
ブリージャートンとの違いはこの時代の黒人の扱いを丁寧に史実に基づき描いているところだと思う。今流行りのひたすら多様性重視の描写とは違う。小説をベースに当時の身分制度をきちんと描いているところに好感が持てた。当時も様々な理由で裕福で白人の上流階級レベルの教育を受けた黒人はいたが(かなり少数)、彼らの扱いはあきらかに白人と異なっていた。(1800年代の初頭なので当然差別はあった)

「高慢と偏見」のエリザベス、ダーシーと同様、シャーロット、シドニーは最初は互いに反目し合うが最後は互いの人格を認め合い相思相愛となるという点は想定内であったが、最後のエンディングは予想外だった。
恐らくシーズン2への布石だと思うが、シーズン2はスポンサーがITVからPBSとBritBoxのコラボレーションになるという。ヒロインシャーロット役のローズ・ウィリアムズは続投、ヒロインの相手役シドニー役はテオ・ジェームズがS1で卒業とは残念。稀にみるハンサムな相手役であり、前半の嫌味で鼻持ちならない事業家がぴったりだった。

衣装やセットはクラシックで美しく見ごたえがあった。イギリスの田舎、それも海辺のシーンは素晴らしい。シーズン3までの制作が既に決まっているとの事、とても楽しみだ。
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