シーズン2決定しているとはいえ、さすがに回収してない伏線が多すぎるし色々と雑なところもあるんだが、それを補って余りあるリッチでノワールな撮影のカッコよさと俳優陣の脂の乗った演技が最高でめちゃくちゃ面白かった。まずあのマイケル・マン御大が東京でロケしてるという現実にクラクラする。
キャストは全員素晴らしく、中でも皆さん書かれてるように笠松翔の存在感が圧倒的！『全裸監督』『ガンニバル』で彼を知り、最近あまり見かけない血と暴力の匂いのする俳優が出てきたと注目していたが、今作でその一面が完全に開花していた。フニャフニャして甘くしなやかなアンセル・エルゴートと、エッジィで硬くビターな笠松翔が並ぶ画面は、違うタッチの漫画のキャラが共存するまるでスパイダーバースのような奇妙な面白みがあった。（笠松翔これで世界に知られて『ウルヴァリン』とかでMCU入りする予感すらある）
「令和」と書かれた幟が掲げられてたり、ICカードで改札通ったりと時代考証が怪しいところが多々あったけど、「Automatic」から「Goodbye Happiness」がかかったところは宇多田ヒカルファンとしてズッコケました。
HBO制作とのことで、とにかく画面も演技も国産ドラマにありがちなチープさが全くなく、グローバルにおける日本エンタメの地位向上の面でも大きな意味を持ってほしい作品だと感じた。
次シーズンでも笠松翔の名前があり、さらに窪塚洋介と真矢ミキ参戦とのことで俄然たのしみな反面、WOWOWでしか見られないことだけがぶっちゃけ残念である。
