コロナ渦でこもって長いドラマを観続けている。
またしても高くて硬い壁にぶつかる卵の話。
町の運送屋にかけられた整備不良の嫌疑。
熱血社長と社員たちの奮闘物語。
どでかい会社はリコール隠しをとことん隠蔽しようとあらゆる手段で立ちはだかる。
ラストはハッピーエンディングとなるがそこはフィクションなんだろう。
高い壁には高い壁の論理があり、卵には卵の論理がある。
ただ高い壁も小さな卵の集まりに過ぎない。
「コンプライアンス」「個人情報」「ワンチーム」「絆」などという組織を守るために美しい言葉で壁は強固になっていく。
その壁を守るために小さな卵が潰されても壁は気づきもしない。
魂を込めて仕事をしている人がそんな高い壁を守っていたりする。
ドラマWらしいキャスティング。
仲村トオルや本上まなみの大根さも演出の一部のように見える真っ直ぐさ。
ラストに嫌疑が晴れ夫婦で涙するシーンも盛り上げる音楽を流すことなく真っ直ぐに描く。
長いドラマだけにこの真っ直ぐさが清々しい。
水野美紀は綺麗だった。