つきみだんご

レッドアイズ 監視捜査班のつきみだんごのネタバレレビュー・内容・結末

レッドアイズ 監視捜査班(2021年製作のドラマ)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

県警内部に組織された監視カメラをフル活用した警察内の新設組織・KSBCのメンバーに招集されたのは、かつて妻を殺された男・伏見響介と元犯罪者のひと癖も2癖もある仲間達。彼らはセンター長・島原の指揮するKSBCと日々起こる事件に向き合う中で、徐々に明らかになっていく過去の事件の真相に迫っていく。

全体的には少し雑な刑事ドラマといった印象。回によっての当たり外れが相当あり、序盤の島原センター長の夫が呆気なく命を落とす3回、また続く4.5話で深みのある良回が続いたかなという印象。ただ、後半への展開が少々盛り上がりに欠けていたのが残念。
また許容を超えるツッコミも少なくない。たとえば、仮にも警察組織の職員ともあろうものが私兵に幾度となく誘拐されていたり、捜査の方向性が大味で杜撰に感じられたりと若干雑に感じた点は否めない。

それでもメイン・サブ含めキャスト陣の熱演に引き込まれるものがあり、何だかんだと楽しんで視聴できた。伏見、湊川、辰さん、小牧のKSBC実働隊4人は安定感がある個性的なメンバーで見ていて楽しかったし、長篠や島原を含めて調査班と少しずつ連携していく姿は見ていて微笑ましかった。

事件を引き起こす側のゲストもなかなか毒のある雰囲気をまとっており、これが見ていて楽しかった。また、幾度にもわたって伏見たちを苦しめる復讐鬼・蠣崎とそんな彼を操り伏見への異常な執着を見せつけた「センセイ」こと鳥羽の存在は大きい。
演技巧者の忍成氏・高嶋氏の両名が絶妙な怪演で貫禄を見せつけ、物語の緊張感を高めると同時に、ドラマ全体にリアリティを与えていた。このふたりの演技を鑑賞するだけでも一見の価値あり。

ラストは若干のサプライズを含むものの、一応納得のいく結末ではあった。続編を匂わせるラストだったので、個人的には楽しみに次回を待ちたい。