宇多田ヒカルがデヴューした時はすごい新人が出たものだと驚いた。それが藤圭子の娘だと聞きまた驚いた。
「first love」は20世紀最後の名曲と言っていいと思う。
当時は40代になって久しぶりの高校の同窓会を企画していた。
そんな20世紀の終盤を思い出す。
警備員をしている男とタクシードライバーの女性。その2人には共通の思い出がある。
ただ女性の方にはその思い出がなかった。そこまでエピソードでなんとなく理解できなかった疑問が明かされる。
男にはそんな辛い思い出がある。
女にはそれがない。
初恋の思い出を持つ男と思い出を持たない女のラブストーリー。
舞台が北海道というところもいいし、キャスティングがいい。
テーマになる曲があってその曲を中心にストーリーが描かれるというのは「秒速5センチメートル」に通じるものを感じる。
「秒速…」は小学生の頃からの忘れられない人だった。
「カワタレ時のアイスクリーム」。
出会いと別れで人生は作られる。それは運命なのか…。あの時代を生きた人なら誰もが体験した出来事がある。それは運命なのか…出来事はただ起こるだけ…いいも悪いもない。人の出会いもいいも悪いもない。
今目の前にいるその人こそが運命の人。
名曲あってこそのこのドラマ。
まっすぐな心を持つ人は皆愛おしい。
そして涙を流す人を優しく身守る人はみんな優しい。
泣かせどころやいろんな映画に対するオマージュが沢山。
息子との別れのシーん、車内から追いかける母の姿を撮るのはテッパン。
それにしても最後のエピソードは蛇足だな。