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イチケイのカラスのmaroのレビュー・感想・評価

イチケイのカラス(2021年製作のドラマ)
4.0
2021年春ドラマで面白かった順位:1/4👑
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★★☆

面白かった。
安定の法廷モノ。
いつもは弁護士か検察だけど、まさか裁判官とはね。

昨年、裁判員をやらせていただいたとき、「我々ってほとんど事件の捜査を行わないから、ドラマとかになりづらいんですよね」なんて裁判官の方々がおっしゃっていたから、ちょっとびっくりだった。
ドラマになってるやん、と。
このドラマ観てから行きたかったなあ(笑)

内容的には、これまでの弁護士モノや検察モノと大きく変わらなかったね。
「職権を発動します」と声高らかに宣言し、毎週裁判所主導で事件の捜査を行うから(笑)

入間(竹野内豊)のゆるーい雰囲気とは裏腹に、事実をきっちり追求する点は、『99.9』に近しい世界観かなーって思った。
ただ、その事実の追求に対する姿勢は、こっちの方が強いかもしれない。
なぜなら、被告人を弁護することが目的ではなく、正しい判決を下すためだから。

特に、入間は常に正しい裁判をすることが裁判官の務めであるという信念を持っているんだよ。
それは第3話での彼のセリフにも表れていたと思う。
「起きてしまったことは変えられない。でも、これからのことは変えられる。その分岐点がこの法廷です」と。

裁判は人生のY字路。
ここでの判決が、被告人の人生を大きく変えることになる。
だからこそ、有利なことだろうが不利なことだろうが、事実として何が起こったのかを明らかにする必要があるんじゃなかろうかと。

これは、裁判官を主人公にしたドラマだからこそ、より強く伝えるべきことだと思うし、入間自身、かつて弁護士として救えなかった命があったから、余計にこだわるんだなと感じた。

ラストの終わり方からして、これシーズン2ありそう。
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