ヘロヘロ

サンクチュアリ -聖域-のヘロヘロのレビュー・感想・評価

サンクチュアリ -聖域-(2023年製作のドラマ)
4.3
20230518>

相撲が苦手な自分、鑑賞を避けていたところですが、町山智浩さん激推しなので観てみた。結果、今年これまでベストのドラマでした。

主演の一ノ瀬ワタルが本当に良かった。
『宮本から…』の悪役の印象も強く、自分の中ではそこから続いていて、ついにココまで上り詰めたのかと勝手に感動しています。そういえばあの映画ではピエール瀧は父親役でしたね。
この役で様々な俳優賞を獲るでしょう。今後の活躍が楽しみでしょうがないです。

他の役者陣も無名の人も含めてみんな本当に良い顔で役を生きていて、そうなると当然キャラも立ってくるし、ドラマ作品にこの空気感がとていい味付けをしている様に思います。
猿谷の断髪式での忽那汐里の涙には演技とは思えないほどこの役を生きている完璧なACTだったし、それは他の力士役の人たちにも当てはまる。相撲という競技の大舞台はもちろん国技館ですが、多くの時間を過ごす、生活と闘いの場所である、相撲部屋の土俵がまさに聖域なのだなぁと感じました。

江口カン監督のスローモーションシーンは他の作品同様、本作でも世界レベルではないかと想う。
ラストシーンも出色のスローショットでしたが、やはりRockyを彷彿させる魂のぶつかり合いには、スローモーションがよく似合うということを再認識できました。
というわけで、ラストシーンは「伝統と格式」に則ってこれが良いですね。ごっつぁんです。

仙道敦子さん :母と女の其々の演じ分けゾクッとしました。流石です。
余貴美子さん :こんな役を軽々とこなせる役者は他にいないと思います。軽く名演技ごっつぁんです!
きたろうさん :目が怖くて優しい、いつも凄い演技をありがとうございます。
猿河役の義江和也さん :お初ですが、いやはや、日本映画界に今後なくてはならないバイプレーヤー確定です。頑張ってください。
ピエール瀧さん :おかえりなさい。