荊冠

バスケット・ケースの荊冠のレビュー・感想・評価

バスケット・ケース(1982年製作の映画)
5.0
全てが良い。
チープなカット割りも、シャム双生児の兄のシュールな造形も、その人形を動かすためのコマ撮りも、殆ど蛇足なサービスシーンも。
モンスターパニックものにして、兄のせいで孤独な弟と、弟を妬まずには居られない醜い兄の切なさも。
金に目が眩む隣人のオッサン、面倒見の良い母性に溢れたグラマラスな姉御、頭の弱そうな、しかし純朴な受付の彼女、トラブルに振り回される宿の主人といったマヌケだけど愛さずにはいられない登場人物たち。
観終わった後に脳内にチラついているのは「HOTEL BROSLIN」の寂れた蛍光ピンクのネオン……。
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