おかじー

ボーイズ・ドント・クライのおかじーのネタバレレビュー・内容・結末

ボーイズ・ドント・クライ(1999年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

主演のヒラリー・スワンクが本当に男性にしか見えない。

胸糞悪いシーンが後半に立て続けにやってくるが、ラナが、身体的性が女性とわかったブランドンに「私だって完璧じゃない」と言うシーンが素敵で1番印象に残った。

この映画も他のトランスジェンダーを扱った作品同様に、主人公は手術を望んでいるが、世の中が身体的性と性自認が一致しないことを気にしなくなれば、それを望む人は減るのかがいつも気になっている。自分の子供を生むためには手術が必要なのはわかるが、同性カップルの例もあるため、その点は大丈夫なのではないかと考えているが、これは当事者でないと分からないことなのだろう。

ジョンはクソ野郎すぎるのはもちろんだけも、ラナの母親くらいの差別者がわんさかいそうで胸糞悪かった。
・ブランドンが女性の体をしているとわかった途端、化け物呼ばわり。
・被害者のはずなのにブランドンを娘をたぶらかす悪者扱い。
・レイプしたジョンに「この家で犯罪をするなら証拠を残すな」と「ヤるなら殺してバレないようにしろ」と解釈できる発言。
・銃を持ってるとわかったジョンにブランドンの行方を教える。これは娘を「化け物」から守るためにジョンにブランドンを殺させようとしているように感じた。
覚えている限りでもこんだけ胸糞悪いシーンがあった。取り調べをしている警察官もクソ野郎に感じた。

こんな最低な世界あるんかよ、と思っている矢先にラストに実話とわかってしまう。事実は小説よりも奇なり、とよく言うが頭の中でこの情報を受け入れることができず、エンドロール中はフリーズしたかのように頭がパニクってしまった。

日本でも差別はあるとよくSNSで見かけるが、性自認と身体的性が一致しない人に会っても、ラナのように接することができる国になっていってほしい。
おかじー

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